内と外のバランス

 芸能界で、グループで活動する人って、外と内を上手に見て動かないと、生き抜いていけないだろうなって思っている。外は、スタッフさんや関わる番組の方との関係や、ファンの声、一般視聴者の声。内は、メンバーの関係性やそれぞれのやりたい希望。どっちかに偏ったらそれなりの未来になるというか。

 

 例えば内を向きすぎると、自分のやりたい事が世間とズレていても御構い無しに貫いてしまう。それも個性だと付いてくるファンもいるけど、引く人もいるのも事実。芸人さんのネタを見て思う事もある。初見の人は理解できないだろうネタをゴールデンに持って来て視聴者を置いてけぼりにする人。これが俺のやり方や!で通しても悪くはないけど。一定数の人しかついていけない。

 

 外を向きすぎると、自分達のやりたい事や意思とは違ったことをするはめになる。求められる像を知ることやマーケティングは勿論大事だ。ただそこばかり意識してしまうと、長い目で見た時個性がブレブレになってしまう可能性がある。また、キャラを決め付けられて本来の自分とのギャップに苦しんだりとか、外面ばかり意識して、メンバーの気持ちがついていけなくなり、不和が生じる。不信感や不和が生じてしまうと、あらゆる事に影響は出てくる。表面上繕えても、人間てそんなずっと繕えるもんじゃない。しんどくなって辞めたくなる人が出てくる。

 

 嵐のバランスも素晴らしかったけれど、この内と外のバランスの取り方、WESTは意識してかせずか、抜群に良い。藤井君神山君中間君がネットや一般の目線、意見を意識的に取り込見つつ、その中でこう展開したいという意思表示もしていく。重岡君は自分を貫く。桐山君小瀧君は出て来た意見を上手く展開させたり具体化したりする。

 

 

そして超重要なのが濵田君。彼は、圧倒的に内側を見つめる人。他のメンバーが語るメンバー観を読んでいると、「そうそうそうよね!」と既知のエピソードが多いけど、濱田くんが語るメンバーは、「そうなん?そういえば・・・」って驚かされたり気づかされたりする事が多い。それだけよく見ているのだ。そしてまた多分、あえて他の人が感じているだろう事と違う新しい情報と観点をくれる。濵田君は控えめで全体トークの時は振られて話す感じだけど、きっとその会話やメンバーの様子を見て、分析しているのかもしれない。しんどかったりすくわれていない気持ちやしこりが万一残りそうな事があっても、彼が察知してすくい上げると思う。

 

濵ちゃんがいるから他のメンバーが暴れられるような。最強のゴールキーパーがいるからどこまでも攻められるような、そんな感覚。多分彼自身が「俺はここを守るのが使命」って決めてるんじゃないかな。メンバーに何かあった時一番なりふり構わず本気出して来そうな人。ゴールガラ空きにして攻めに回った彼も見て見たい。普段大人しい人が牙を剥いたら恐ろしいパワーを発揮するから。今は神ちゃんが先に出て来てるけど、濵ちゃんのポテンシャルがマックス発揮される時、またこのグループ進化する予感がする。